250円分のなにかとJ-POPの再発見

10/30
坂本真綾の配信限定曲「セクレアール」をAmazonMP3でDL購入しました。
厳密に言うと、下記のキャンペーンに参加して無料で入手。

誰でも使える MP3ダウンロード250円クーポンキャンペーン

■本当に?

購入を終えた今、クーポン利用の手順は簡単すぎてここで説明するまでもないのだけど注文確認メールが届くまでは「本当に無料?」と不安でもあった。1clickで注文してもクレジットからきっちり落とされたらどうしようとか。

が、本当に¥0でダウンロードができてしまった。
もともと、数日前までは特に聴きたい音楽がなかったので、クラシック名曲100選や有名映画のOST100選といった「たくさん入っててお得系」アルバムをタダなら買ってみるかのスタンスでDLしようと考えていた。データなら部屋のスペースを占める事もないし、お試しDLにはちょうどいいかと。
そもそも楽曲をDL購入することについて抵抗は無かった。
ただ、AmazonMP3はcloudplayerを媒介してDL→iTunesに保存→同期という手順を踏まなければ手元のiPhoneに保存して聴けないので、今までは手っ取り早く聴けるiTunes Storeでたまに購入していた程度。(タイナカ彩智「ひとつぶ」 salyu x salyu「話したいあなたと」など)

坂本真綾の新曲は配信(限定)曲

坂本真綾さんのCDは14th single「さいごの果実」から大体リアルタイムで買い揃えているので、こんなご時世でも御方のCDを買うことがちょっとした時候の嬉しいイベントになりつつある。
配信曲といえば2010年にも「美しい人」がある。この頃は、まぁ次のアルバムに収録されるから、という日和見でスルーし、案の定翌年発売されるYCCMに収録された。
おそらく他のアーティストのファンでも「どうせアルバム買うんだから」という理由でシングルを買わない人も多数いると思う。それと同じ心境だった。
多分、今回もAmazonのキャンペーンが無かったら次のアルバムの収録曲発表まで様子見だったかなぁ。

■好きなアーティストだからこそ

話はAmazonMP3に戻る。
クーポン利用で¥250分の音楽を買うことについて。
たとえばこのキャンペーン、万が一こちらの不手際や勘違いで、実質無料でDLできたと思ったものに代金が発生してしまったら少しばかり後悔するかもしれない。
そんな不安感。
(下宿してる学生の立場で言えば¥250は牛丼なりお弁当なり一食分のお金だしね。)
なんだかんだ作業が面倒だったり新しい購入形式に気が進まず、タダでもMP3を買わない人だっているだろう。

だが、今回の自分のケースのように好きな歌手の曲を買うという意思と発売のタイミングが合うと、多少背中を押されるのではないだろうか。

自分はもし失敗して¥250を払ったとしても、坂本真綾さんなら後悔は無いという気持ちで購入ボタンをクリックした。
実際、今回のAmazonのキャンペーンではクーポンコードを入力(適用)した状態で購入すれば250円分割り引かれるので、上の画像の通り 一曲¥250 - ¥250で¥0となっている。
それはそれでまた少なからずハッピーなことだ。
だって好きな歌手の新曲が無料で手に入ったのだもの。

ただ自分を含め、ファンの中には実際に自分のお金でパッケージ版を買い、血の通った自分の手に収めることで、アーティストへの感謝の気持ちや尊敬といった情が生まれることもある。

正直今回、有料で売られている坂本真綾の曲をAmazonのご厚意にすがり無料で手に入れることは何かしら引っ掛かりがあり、もやっとした罪悪感のようなものも事実。
間違いなくAmazonを通してレーベルに売上は配当されると思うのだけど、なんなんだろうね。

■Amazonの狙いとランキング

普段からAmazonでCD/DVD/ゲーム/雑貨を買う層から、新たにMP3storeへの門を叩いてもらうこと。特にかつて音楽が好きだったけど、時の流れでCDを買わなくなったやや高めの年齢層を引き込むこと。


10月30日 午前5時現在 Amazon.co.jpのMP3売上げランキングを見てみる。

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1 ひこうき雲/松任谷由実
2 桔梗が丘/平井堅
3 REM/Mr.Children
4 Crowds (シングル)/WHITE ASH
5 Dialogue -Miki Imai Sings Yuming Classics-/今井美樹
6 今だけを きみだけを/松任谷由実


WHITE ASHを除き、2000年代以前、古くは70年代から活動している歌手が名を連ねている。

「ひこうき雲」は今夏のジブリ映画「風立ちぬ」の主題歌の影響もあって首位。もしかしたら映画を観た中高生の間でユーミンブームが起きているのかもしれないし、20代から往年のユーミンファンまで手を伸ばすことも考えられるので首位は頷ける。オリジナルは1973年発表。

「桔梗が丘」は平井堅、初の配信限定シングル(10月23日配信開始)。昨年10月からミサワホームのTVCMでもオンエアされており、シングル発売は2012年5月以来。満を持しての配信となった。ちなみにタイトルの「桔梗が丘」は平井堅本人の故郷の地名から(三重県名張市)。

Mr.Childrenは言うまでもなく90年代からJ-pop上位を駆け抜けるバンド。「REM」は2013年5月29日発売の配信限定曲。アルバム収録はまだ決まっておらず、今回のキャンペーンも手伝って売上が伸びていると思う。

WHITE ASHは聴いたことはない。2013年メジャーデビュー。vo.のび太 は一度見たら忘れられない 名前。

今井美樹のニューアルバムはユーミンのカバーソング集。
続いて再び松任谷由実、10月23日発売の楽曲が上位に。

このランキングを見るまで、こうした息の長いアーティストが上位に並ぶのはちょっと意外だった。
ちなみにAmazonのランキングとオリコンの週間シングルランキング(2013年10月28日付)をそれぞれ10位まで見比べると、重複するアーティストはポルノグラフィティのみだった。
私の知らぬ間にここまでオリコンとAmazonのランキングに相違があったとは......。

英米ではデジタル楽曲の売上がパッケージ版を含めた全体の8~9割を占めているそうだけど、日本はその逆らしい。
近年では国内の電子書籍の市場拡大ばかり注目されていた気がするけど、音楽シーンも今後どこまでデジタルが流行るのかを見届けるチャンスかもしれない。

自由勝手に展望

Amazonのランキングに今回のクーポンキャンペーンの売上が勢いを乗せてるのかはわからないけれど、90年代のJ-POP売上全盛期を支えた年齢層が上記の楽曲を買っているのかもなぁ、この層が今後も自分の財布からMP3を購入することでデジタル楽曲の市場が拡大するのかなぁ、と勝手な仮説を立てて今日はおしまい。

他の人はクーポンでどんな音楽をDLされたのでしょうか。
手に入れたはいいけどまだちゃんとセクレアール聴けてなかった。