節分の思い出

11年前だった。

2月半ばに京田辺市から京都市内への引っ越しを控えており、新居の鍵を予定より早く受け取ったその日がちょうど節分だった。

2年間住んでいた京田辺市からようやく脱出できる喜びといったらもう、ポケモン金銀で初めてカントー地方に足を踏み入れた時くらいの興奮である。

 

夕方、新居の鍵を持って、内見もしなかった部屋に向かう道中、近所のスーパー(フレスコ)で恵方巻とエビスビールを買って、何もない部屋にあがり、ブレーカーを上げて灯りをつけて、iPhoneのコンパスで方角を確認しながら、一人で黙々と食べた。Twitterを眺めながらだったので寂しくなかった。今思えば節分に恵方巻を食べる文化に触れたのもこの年が初めてだったかもしれない(関東生まれ)

 

 

新生活の始まりと節分が重なってなんだか幸先がいいなぁと思った、そんな思い出。

 

当時の写真を撮った気がするけど、見つからなかった。

携帯百景にあげたはずだけど、黒歴史になると思って全部消去してしまったようだ。

というか今日現在も携帯百景にログインできたこと、フレンドの写真もまだ残っていたことに驚いた。

 

話は戻り、結局この部屋にはそれから6年ほど住んだ。3回留年して、新卒で社会人になって2年目で近所に引っ越すまで大変お世話になったあの403号室。

正直、数え切れないほどの人間(殆どが女性)が出入りした、遊び尽くしたワンルーム

今はリノベーションされ隣室と合体し、ずいぶん広い間取りになったようだ。ユニットバスからセパレートタイプになり当時の面影は少ない。

立地的には大変住みやすかったので、大学の後輩のみならず京都に引っ越してくる単身の人にもオススメしたいと今でも本気で思っている。

 

昨日は124年ぶりの2月2日の節分だった。

 

昨年建てたマイホームの食卓で、南南東にかけてある時計を眺めながら、あの403号室を思い出した。

頬張った恵方巻は何故かあんまり味がしなかった。

味覚障害では無い。醤油を足したらちゃんと塩っぱかった。

 

この家であと何回、誰と恵方巻を食べるのかわからないけれど、2010年の恵方巻とビールしかない403号室での節分を毎年思い出すのだろう。

 

 

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