坂本真綾 LIVE TOUR 2019「今日だけの音楽」(2019.12.22@一宮市民会館)
先週に引き続き真綾さんのライブ観賞してきたのでご報告。前回の堺1日目を「観賞」とすると、今日の愛知公演は「参戦」に近い雰囲気のライブだった。
会場は一宮市民会館。最寄駅(JR尾張一宮駅)から歩いて30分と少し。
以下セトリ、ネタバレ含む。
座席は1階1桁台、上手。
佐野康夫さん目の前でビックリしたよ!
大阪公演のみドラムが真央樹だったんですね。真綾さんより一回りもお若いとか。
1.はじまり
2.Hidden Notes
出だし、ちょっと喉が辛そうな発声で心配だった。夫の鈴村さんが体調不良でイベントを欠席したというニュースもあって、もしや…と思ったのも束の間で、尻上がりにノビのある響きがこだました。
大阪公演(1日目)と違ったのは、ここでもう前列がスタンドアップしていた。正確にいうと、中央最前列
の男性が「はじまり」で真っ先に立ち上がり、後方に向かって立席を促すようなジェスチャーをしていた。釣られて私の前方が軒並み立ち塞がる壁となったんですが……ここはまだ眠りの導入部分、落ち着いて映像演出を楽しむところかと。
3.ホーキングの空に
この曲はオリジナル音源よりも特にボーカルが強調されているような気がする。Bメロの鍵盤とボーカルだけになるところの「と き は な て」の吐息がとても気持ちいい。一見単調なテンポが繰り返されるようだが一瞬の静寂の間にゾクっとくる。
2番から突如佐野さんのフィルインがギターソロ並みに踊り回ってて面白い。
本日も紗幕が上がるところで感涙。はやくまたこの曲を生で聴きたい。
4.お望み通り
ここで大多数が立席したので、自分も真綾さんの悪い顔を拝むために、はい。いい悪い顔してましたね。
Cメロのハイトーンの伸びで今日の真綾さんは調子良さげと見た。
この曲、裏で手拍子打つのはどうかと思う。
MC1
名古屋では何度もライブをしてきたけれど一宮市は初めてという真綾さん。ステージと最前列が近すぎること、二階席も傾斜があるので実際座ってみたところあまり遠くに感じなかったとのこと。
「残り香を感じてください」
5.オールドファッション
左手を腰に当てて歌うAメロが可愛っくて〜。
この曲はコーラスが手拍子を煽ってごく自然に
会場がそれに応えたように見える。大阪では手拍子なかったって自分書いてるけど事実か怪しいぞ…。
初めて聴いた時はサビで腕を左右に振るの合うんじゃないかな〜って思ったり。真綾さんはそういうの指図してくれないからね、各自ご自由に、お望みに通りに。
安野さんはその辺り、しっかり意見をMCで語るなりTwitter/blogで発信して上手にレスポンスを求めてるなぁと。
6.細やかに蓋をして
今日は高いキーもしっかり出ててオリジナルと遜色ない、安心して聴けた。この曲は会場のテンションをアゲてくる曲調と照明ですこと。本作の中では一番フェスで演って欲しい。
「ひーきこもごも!」がツボ。
この歌詞と大サビ頭に持ってくるセンスに脱帽です。
7.火曜日
東京は生オケで是非。
MC2
「今日だけの音楽」というテーマを与えて作曲してもらうのはさながら「大喜利っぽいですね」と。
MC中も当然立っているオーディエンスに向けて「当然知っていることを、気をつけして聴いてるのね」
そんなことより!と、ぶった切って話題が突然「有馬記念」に。競馬にも興味があったんですね。バンドメンバーや観客には芳しい反応がなく、まさにウマが合わない結果に。メインレースでは惜しくも読みが外れたが次のレースで見事当てたとのことで拍手が起こった。
当たった繋がりで、次の話題は「10人のための1曲だけのライブ」について。
10人相手はちょうどいいですね。以前、1人だけに歌った時は気まずくなったり、お互い目線を逸らさない戦いになったから、などと笑って述べていた。
今回、何を歌ったかは秘密だけど、本編と同じく8人編成で、新譜の曲では無いとのこと。CDライブでネタばらし期待してます。
ちなみに計30名の当選枠に3000名の応募があったらしいですよ。1%……思ったほど低くもないし、かといって数枚積んで期待できる数字でもないのがリアル。
8.ディーゼル
大阪と同じく「今回のアルバムで一番最初に出来上がった曲です」という一言から演奏が始まる。
作詞された岩里さんはこの曲の裏テーマについてメッセージを寄せているが、それを読むと「雲」の意味が、曲の背景がガラッと変わってくる。
9.ユーランゴブレット
10.トロイメライ
実にフェス向きな盛り上がり方。飛べる。
アウトロで真綾さんは幕の裏へ。その間のギターソロは今堀さんの序盤の見せ場。
ニコラ(off vocal)
鍵盤を扱っていた河野さんもギターに持ち替えて、石成さん、今堀さんと3人でアコースティックパート。眼鏡の似合うトリオで、時折顔を見合わせてはにかむ姿がとてもほっこりした。
11.cloud9
衣装を替えて再登場。カラフルなATフィールドのようなワンピースでしたね。
イントロが流れ出した瞬間ざわつくところがイイ。
例によってサブスク未配信ながら人気曲であることに触れ、配信されるようお願いしてるのを明言していた。
12.秘密
YCCMももう8年前のアルバムなんだね。
13.序曲
「しずくひとつひとつ〜」に合わせて、ペンダントライトが一つずつ点灯していく。
音源ではのぺっとした平坦なリズム隊が、生で聴いて印象が大きく変わった。落ちサビからフィナーレに向けて次第に存在感を増す佐野さんのドラムが心地よく耳に残る。フェードアウトで終わる原曲とは全く違う余韻に包まれた。
14.宇宙の記憶
この曲、カウントで入んのめっちゃ難しそうだ。
大サビ前のBメロ入りも若干ズレがあったり。
Aメロはピアノやギターに多少アドリブ入っててもきちんと成立してかっこいい名曲。ジャズライブのような臨場感が味わえる。
15.Buddy
16.ソラヲミロ
「少年アリス」の中では「光あれ」と双璧をなす、生命力溢れるパワーソング。サビの入り方とか結構似てる事に今更気づく。
ライブでは10年ぶりに披露したと仰っていたが思い出せない。もう10年は歌わないって言ったのもこれだっけ?
イントロのギターリフについて真綾さん「本物の今堀さんだ〜!笑」
MC3
一声目が「……畜生!」
(「ソラヲミロ」のラストAメロで歌詞をトチった件。)
KinKi Kidsへの作詞提供について。
元々「光の気配」がシングルで使われるとは思ってなかったそうな。タイトルがシングルっぽくないでしょ?って、そんなこともないと思ったけど続けて「光の 気配り にも見えるよね」「ひかるさん、ひかりさんの きくばり」で会場爆笑。
17.逆光
18.マジックナンバー
19.光あれ
昇天ソング。歌い終えた直後、一瞬放心状態のように見えたのが印象的。
会場のテンションが高ければ高いほどそれに応えてくれる、ロックな振り切り方だなぁと。
MC4
今年一年色々ありましたね、命の尊さを感じたり。(愛犬との死別についてかも)
人間365日ずっと笑っていられないでしょう。「よっぽど鈍感な人でない限り」笑
2020年、デビュー25周年、四十路、オリンピックイヤー(それは関係ないか、とも)さまざな節目を迎える真綾さんは「将来は有限である」ことを最近実感できるようになったと。
明日歌えるか、次回ライブがあるかわからない昨今なのだから、次はここを直そう、頑張ろうじゃなくて、今日やろう、今やり切ろうといった感じの言葉を述べていたと思う。
人の寿命が80年と見積ったら来年は丁度折り返し地点。80歳まで歌い続けることはきっと無いのだろうから(将来アンドロイドにでもならない限り)、残りの歌手人生についてもカウントダウンし始めたのかなと思ってしまった。
20.今日だけの音楽
「歌え 今日だけの音楽を」のリフレインで観客側を照らす白いライトは、長い夢から覚め、朝日を浴びているような感覚になった。
●アンコール
21.孤独
日替わりセトリ。
意外だった。だって今年のFCイベントで歌われたばかりだったもの。でもいい曲だから、みんなに聴いて欲しいという思いがあっての選曲だったそう。
とうふの上に立ち、逞しく歌いきり、石成さんのギターソロを見下ろす女帝真綾は左右に身体を揺らし
てご満悦のご様子。
ちなみに座間、堺での日替わり曲をきちんとネタバレしてくれました。
コーラスの、お名前合ってるか怪しいけどENAさんは今年のFCイベントから加わった女性がマクロスファンであることを真綾さんからバラされていた。というのも2008年のギャラクシーツアー@武道館で観客側に居たそうだ。
「真綾さん、トライアングラーは歌わないんですか〜?」との問いに、
「当分歌いませんから」と一蹴。
22.ポケットを空にして
ツアー後半に向けて元気に送り出して欲しい、と言い放ってお約束の〆曲。これが終わったらそれぞれが日常に戻るという区切りの音楽ではなく、年内のライブ残り3本も全力走り切るぞ!という意気込みを表明するかのようだった。
おわりに
大阪公演と比べると段違いで音響も良く、ライブを経て新曲が進化しているのは間違いない。
エモーショナルなパフォーマンスだったので、安心して東京凱旋ライブに送り出せるなぁと思った。オーチャードに行けないのがほんと残念無念。
次は大晦日カウントダウン、体調に気をつけて今年を大団円で締め括りたい。
愛知公演参加の数人へ
「今日だけのコール」で頼むよ。